ニート

知恵袋の回答についてだが、調べてから答えることもあるし、全く調べもせずにばーっと書き上げてしまうこともある。
ロシア南下政策についてやタバコのことなどは、一切調べ物をせずに勢いだけで書いている。無責任もはなはだしいが、それほど詳しい内容にまで踏み込んで書いてはいないから、まあいいや、とこれまた無責任に考えている。

オタクとニートは同義語ですか? どっちでも救いようのない点は同じか・・・・・


まったく違う言葉です。
ニートは Not in Employment, Education or Training という言葉の頭文字で、英国発祥の「就業、就学、職業訓練のいずれもしていない人」という社会的カテゴリーの言葉です。
オタクは日本語で、コミケやその手の専門店にたむろする人間が二人称に「おたく」を頻繁に使ったことから生まれた言葉とされています。
言葉としての意味合いはまったく異なりますし、オタクであってニートであるという人間はごく一部でしかありません。逆は結構重なりそうですが。

問:ニートに未来はあるんでしょうか????????????



ニートにまで未来を与えられる社会が実現したら、
人間は神の領域に達したと見ていいでしょうね。
んなことはまずありえないので、
結論、
未来は無いでしょう。

自分が元ニートのくせに、なかなか態度のでかい書きっぷりである。


ニートにまで未来を与えられる社会を実現したら、人間は神の領域に達したと見ていい、というのはちょっと表現がオーバーな気もするが、少なくとも、不労かつ求職もしない人間に、最低限の暮らしの保障以上の施策をとる国というのは、歴史上あまり存在していないはずだ。
それ以上のことをしてしまえば、まず納税者が納得しない。自分たちが納める税金で、なぜ働きもしないごくつぶしを食わせていかなければならないのか、と。
もっと大きな問題は、働かなくても国が食わせてくれるのだから、ということで、不労層が拡大してしまう。不労層の拡大は経済の根幹を揺るがす問題であるばかりでなく、社会不安を巻き起こす大問題になる。
これらの問題を解決し、ニートニートのままで幸せになれる未来を作り上げられたら、その国は人類史上初めて不労層を幸せにできた国として、永遠に人類史上に輝き続けるに違いない。


もっとも、誰にとってどういう状態が幸せかという捉え方の問題もある。
私は引きこもり経験者であり、今でも仕事の時以外は引きこもりに極めて近い生活をしているが*1、仕事で得られるどんな満足感や報酬より、狭いワンルームの一室でパソコンを前につらつらこんなことを書いていられる瞬間の方が、ずっと幸せを感じさせてくれる。



引きこもりとニートは同義語ではないが、社会が問題視しているのは、両者を兼ねている人間が増加していることだろう。
ただ無職で遊び歩いているだけならば、何かのきっかけで働く気になるかもしれないが、家の外にも出られず、人間との関わりをもてない人間に、働くきっかけもやる気も生じるはずがない。
遊び人の無職と引きこもり、どちらのニートがより大きな問題か、論じるまでもない。
私は明らかに引きこもりとニートを兼ねていた人間で、今でもその心性を多分に引きずっている。


それでも働いている理由は、私には自分を食わせてくれる人間がいないという一点に尽きる。実家に帰ればそれなりに食わせてはもらえるのだろうが、そういう生活を実際に経験し、卒業すると、同じ時間をもう一度過ごす気にはならない。
親には非常に申し訳ないのだが、私は親と一緒に暮らす生活には耐えられそうにもないし、将来のために動くより、現状に対する愚痴を漏らすことに身命をそそぐ体質が、それこそDNAにまで染み付いていると思しきあの田舎の陰鬱さにも、耐えられそうにない。
全国の田舎というものがそうだというのではない。私が育ったあの地域、とくに実家がある一帯の雰囲気が、とにかくやりきれないほど陰鬱なのだ。隣の町にいくと、大差無い田舎なのに、雰囲気がどこか明るくなるのがうらやましく感じるくらいだ。
そういう土地に、今さら戻る気にはなれない。まして思春期になってから引っ越していった土地だから、「ふるさと」という特別な思い入れがあるわけでもない。
以前、酒飲み話の中でそのことを漏らしたら、親は複雑そうな顔をし、少し寂しそうに笑っていた。

*1:それでいて営業職なのだから世の中に不思議の種は尽きない。