伝心

好きな人に感情がないと言われてしまいました・・・。
彼女いわくデートを楽しみに来ていても私と
話しをするとテンションが下がるそうです。
私も楽しくないわけではないのですが、感情を態度で
表したり、表情に出したりするのが苦手なのです。
ちなみに私は口下手で話しがうまくありません。
どうすれば楽しい気持ちを伝え、彼女のテンションを
上げる事が出来るのでしょうか?
よろしくお願いします。


話は下手でもいいんです。
不器用でも構いません。
自分が、彼女といてどれほど楽しく思っているか、それをどうにかして伝えましょう。
自分の感情を表現するには訓練が必要なんです。
すぐに上手く伝えられるはずもないですし、失敗だって何度もしなければなりませんが、やらずにいるより何倍も自分を成長させられます。


口下手でごめんな、とか謝るのもいいんですが、自分が楽しいと相手に伝えられれば、相手だってもっと楽しめます。
彼女を少しでも幸せな気分にさせて上げられれば、あなただって気分がいいでしょう?
彼女を楽しませてあげるための努力だったら、厭う理由も面倒に思う理由も無いはずです。
しかも自分が成長できるチャンスなんですから、こんなに美味しいことはありません。
笑われても同情されても構いません。
楽しいよ、本当だよ、好きな人といられるだけで幸せだよ、このくらいのことは言って上げてください。


ポータルサイトの「知恵袋」というコーナーでは、質問への回答の中で最も役に立ったと質問者が判断した回答には、ベストアンサーというものが与えられる。
これが与えられると貢献度というポイントが上がったりするのだが、別に金になるわけでもなく、ただの自己満足である。
このブログで取り上げている質問と回答は、全て私が回答者に回ったものであり、ごく一部を除いてベストアンサーに選ばれたもののみを紹介している。
雷様の項だけは、質問が楽しかったものだからつい載せてしまったが、ベストアンサーに選ばれてはいない。



で、偉そうに恋愛相談に乗ったりもしているわけだが、上記の回答は「じゃあ、あんたは言えてるのかよ」という突っ込みを受けそうだ。
大昔、恋愛というものに全く縁も無ければ免疫も無かった頃ならともかく、20代になって以降は、自分の感情を相手に伝える事の大切さを様々な経験から学んだから(恋愛に限らない)、極力素直に表現できるように心がけている。
人の話を聞くと、私は素で相手が驚くくらいに平気で「好きだ」といえる人間なのだそうで、畳み掛けるように言うから聞いているほうが恥ずかしくなるという。行き過ぎも問題だろうか。
仕事場ではまったく別の論理(お世辞、社交辞令など)が働くわけだが。



表現力や語彙が無いから、あるいは照れくさいから、という理由で、自分の感情を相手に伝えることを怠る人間が多い。
これは大いなる間違いで、「察しろよ」「感じてくれたっていいだろ」というセリフがどう考えたって甘えでしかないことくらい、たいていの人間は気付いている。
手をつないだり、唇を重ねたり、スキンシップで相手と心をつなぐのも大事なことだが、これを怠る者も男の中には多い。スキンシップとセックスが同義語になってしまっていて、セックスの時以外は相手に触れようともしない、という精神構造を持つにいたっている大バカ者も多い。


上記のように話が下手だろうと、たとえば手をつなぐのがぎこちなかろうとも、相手に自分の気持ちを伝えるためにアクションを起こすことは非常に大事。
また、リアクションを求めてもいけない。
まず自分が伝えたい気持ち、伝えるべき気持ちを伝えるために、なすべきことをなす。それに相手がどうリアクションしてくるかは、相手の領分である。
リアクションが来る前に勝手に予測して勝手に対策を立てるのは、下手な駆け引きを挑むのと同義で、いい選択ではない。底意があるアクションと思われては、伝わるものも伝わらない。


恋の駆け引きもできないようでは一人前ではない、といわれそうだが、できる奴は誰かに相談しなくとも勝手にやっている。できないから悩むのだし、駆け引きができるような人間なら、そもそも相手に気持ちが伝わらないといって嘆く暇があれば、相手がこちらの気持ちに気付いてくれるよう仕組んでしまう。
駆け引きができないという自覚があるなら、しなければいい。
恋愛関係も、その他の人間関係も一緒である。
友達とも、顔見知りとも、上司や同僚、取引先とも腹芸などできない性格だ、という自覚がある人間の方が、世間には多いはずだ。そういう人間は、恋愛の場面でも気取って駆け引きなど挑んでもろくなことにならない。
人間関係の基本は、親子関係と恋愛関係。この二つを上手くやっていける人間に、人生の落伍者はまずいない。
この二つの関係を一般的に見たとき、最も大切なのは正直さと思いやりであることに気がつく。親子関係を考えれば、無駄に隠しごとをせず、親しき仲にも礼儀をもって接する。気心が知れているから気配りも気負わずにできるし、気配りに貸し借りの感覚もない。
逆にそれができていないと、親子だろうがきょうだいだろうが、いずれ無理が生じて感情のぶつけ合いに陥ってしまう。
恋愛も同様だろう。



また、伝えることも大事だが、逆に、相手が伝えようとしている気持ちを受け止めることも大事。
こちらがおろそかになると、気持ちが一方通行のまますれ違ってしまい、突然の破局に呆然とする羽目になる。
このパターンは私も何度も経験しているから、ここが私の最大の弱点なのだろう。私が本気で相手を好きになるとなぜか破綻する、というジンクスは、多分私自身に原因がある。
受身になっていればいいというものでは無いが、伝えたことに安心し、安住していてもいけないということなのだろう。